渡辺産業株式会社 | WATANABE & CO.,LTD.

STAFF INTERVIEW

本社勤務

ビスポークシューズのすべてを学ぶために

トー チェン ヤウ

マーケティング部販売促進

シンガポール生まれのトーさんは、ロンドン大学在学中に渡辺社長と出会い、卒業後、渡辺産業に入社。現在は、英語力とコンピュータースキルを活かして仕事をしながら、週末は靴づくりに没頭しています。

  • シンガポールからロンドン、そして日本へ

    私はシンガポール人で、生まれ育ったのもシンガポールです。昔からクラシックなスタイルの革靴に憧れがあり、特にグッドイヤー製法の靴に惚れこんでいました。でも当時、シンガポールには良い靴屋はほとんどなく、革靴の文化自体がありませんでした。いつか本場で靴づくりを学んでみたい、それが私の夢でした。海外の大学に留学することになり、アメリカの大学にするか少し迷いましたが、ロンドン大学に決めました。ヨーロッパの方が、イギリスだけでなくより広い世界を知ることができると思ったし、伝統のある靴づくりはイギリスの方が高いレベルにあると感じたからです。

    ロンドンに行ってみてすぐ、その選択は正しかったとわかりました。特に、歴史ある建築物に圧倒されましたね。シンガポールやアジアでは見れないものばかりですから。そして2年生の夏に、憧れだった靴の業界で生きていこうと決心して、ジョセフ チーニーの本店でアルバイトを始めました。そこで、商談に来ていた渡辺社長と初めて出会ったんです。私はその頃、素人からでもハンドメイドシューズ製作を学べる場所を探していましたが、イギリスでは良い学校に巡り合うことができませんでした。それが東京なら可能とわかり、日本行きを模索している頃でした。だから、渡辺社長にお会いした時、「私、東京に行きたいんです!」と伝えたんです。それがきっかけで、渡辺産業で働くことになりました。運命とは、わからないものですね(笑)
  • 日本語に悪戦苦闘する日々

    2016年の3月から日本に来て、渡辺産業で働き始めました。それまでは学生だったので、社会人として働くことと、言葉も話せない国で働くことの難しさが両方同時にスタートしてしまい、最初はとても苦労しました。でも妻をシンガポールから連れてきてから、精神的にもだいぶ落ち着き、今では充実した暮らしを送っています。

    会社では、たくさんの部署を経験しました。最初の2ヶ月間は店舗で接客をし、次は生産管理、その次はWEB、そして今はマーケティングを担当しています。大学では経済を勉強しましたが、座学の勉強とは全く違う世界で、OJTで教えてもらいながら、毎日少しずつ業務内容を理解していきました。社員の皆さんは英語が上手だし、日本語も根気よく教えてくれて、コミュニケーションは思っていたよりずっと取りやすいです。外国人に対しても、平等に開かれた雰囲気があるのは、この会社のいいところだと思います。ただ、日本語の難しさは、まだまだ私にとって大きな課題です。日常会話とビジネスで使う日本語は、結構違いますよね? 特に敬語はとても難しい。だから、メールが苦手です。失礼があるといけないから、メールはまだ社内にしか送れません。早く、取引先の人にも正しい日本語でメールが送れるようになりたいですね。
  • 働いているみんなの役に立ちたい

    私は、外国人ということもあって、皆さんに特別良くしてもらっている気がします。だから、私も早く皆さんにお返しがしたい。ちょうど今取り組んでいる仕事に、社内の業務システムの導入があります。みんな遅くまで働いて頑張っているのに、社内システムが古いことで、余計に時間がかかっていることが多い。効率的なシステムを導入して、みんな早く帰れるようになるといいなと思っています。

    将来的にはやはり、自分の靴ブランドを立ち上げたいですね。毎週土曜に靴づくりのワークショップに通っていて、現在ちょうど3足目を作ったところです。自分で作ると、渡辺産業で扱っている靴の素晴らしさがよくわかるし、作業工程も見えてきます。だから、この環境で仕事ができることは将来の自分にも役立っていると思いますね。大学を卒業してから5年間で、靴業界のあらゆることを学ぼうと決めて、日本にやってきました。まだまだ道半ばですが、残りの日数を意識しながら、将来を決めていきたいと思っています。
  • 休日の過ごし方

    毎週土曜日は靴製作の講座に通い、靴と向かい合う一日。日曜日は妻とともに朝は教会に行き、午後は公園に行ったり、買い物をしたり。「東京はまだまだ知らない街がたくさんあって面白い。シンガポールは小さいからね(笑)」。

FAVORITE ITEM

  • JOSEPH CHEANEY “CAIRNGORM Ⅱ R”

    イギリスの靴の魅力は、クラシックスタイルを保ちながら、時代を超えられることだと思います。チーニーの本店で働き始めた時に、とあるブランドとの別注モデルを購入し、それは今でも大切な一足。次に欲しいのが、ヴェルトショーン仕様のケンゴンⅡ Rですね。

トー チェン ヤウさんの、
とある一日

  • 9:30

    出勤し、まずは社内の清掃。持ち回りで、ガーデンの手入れをすることも。
  • 10:00

    始業。何をするかは毎日変わる。この日を例にとると、メーカーのオーダーシートを作ったり、商品マスターの準備をしたり、KPIの計算の仕方を見直したり。
  • 12:30

    ランチタイムは、愛妻弁当。奥様も渡辺産業でアルバイトをしている。
  • 13:30

    午後より、再び作業に入る。午前中の続きが主。打ち合わせが入る場合も。
  • 18:30

    業務終了。

RECOMMEND

本社採用一覧に戻る